2月2日(日)、東京国際フォーラムにてスタディーグループ赤坂会 2013年度 第3回例会が開催された。今回のテーマは「The Crown & Bridge」であった。
午前中はEsthetic Explorers 前会長の青島徹児先生 (青島デンタルオフィス)と5D Japan所属の中川雅裕先生 (中川歯科医院)の講演から始まった。青島先生は『当院における治療の流れ 〜Crown & Bridgeを中心に〜』という演題のもと独自の視点からクラウンの永続性について解説された。歯肉縁下への形成は皆が躊躇するところであるが、技術に裏付けられたすばらしい結果を提示していただいた。今後、取り入れるとしたら、かなりのトレーニングが必要であると感じた。
(青島先生の講演)
続いて中川先生は『The Crown & Bridge 〜欠損補綴の治療オプションを再考する〜』という演題で講演された。最近では少なくなってきたインプラントを用いない、いわゆる歯周補綴のケースを解説していただいた。卓越した技術は皆、驚嘆するばかりで、特に再生療法には目を見張るものがあった。さすが5D Japanと思わせる仕上がりであった。厳しい状況での歯周補綴はなかなか長期に維持するのが難しいので、今後、予後も見せていただきさらに理解を深めたいと考えている。
(中川先生の講演)
午後からは会員発表へと移った。演者は加部晶也先生 (内田歯科医院勤務)、樋口敬洋先生 (樋口歯科医院副院長)、中丸 潤先生 (寺西歯科医院勤務)の3名であった。それぞれ難しい症例をまとめ上げていた。特に中丸先生のケースは比較的長期の予後をみれるものであった。結果的にうまくいかないところもあったが、示唆に富む内容で様々なことを考えさせられた。赤坂会の良さのひとつは最初のデータがはっきり残っているので、長い経過をみていくには大変都合がいいことであろう。振り返るうえで頭の中が整理しやすいのではないだろうか。治療内容もそうだが、そういった点も印象に残った。
(久しぶりの発表を行う中丸先生)
今回はインプラント以外のディスカッションが大半を占めるものだったが、新鮮で良い例会であったと感じた。今後もインプラントに偏ることなく様々な視点から学んでいけたらと思っている。
これで2013年度も無事終えることができた。しかし、もうすぐ2014年度第1回例会も控えており、今年ものんびりしてはいられない。自分の臨床を見つめなおしつつ更なる高みを目指して精進していきたい。